
タイでドローンを飛ばしたいなぁ

タイのドローン規制は整っているから、しっかりと把握しよう
- 原則2kg以上の機体はCAAT(タイ民間航空局)への登録と保険加入が必要
- レクリエーション目的でも飛行可能エリアや高度制限、目視飛行などのルールが存在
- ドローン規制は比較的厳しいが、法律と手続きを守れば安全に飛行可能
※本記事は、2025年6月時点の情報を参考に作成しています。
タイのおけるドローン規制の枠組み
はじめに、ドローンに関する主な管轄機関と基盤となる法律について整理していきます。
タイでは、航空航行法 B.E. 2497(1954年制定)に基づき、以下の2つの機関が主にドローンの飛行と登録、安全性に関するルールを管理しています。
管轄機関 | 役割と特徴 |
---|---|
タイ民間航空局(CAAT) | ドローンの飛行ルールや登録、飛行許可、飛行区域の管理などを担当。 外国人パイロットもCAATの許可が必要。 |
運輸省(Ministry of Transport) | 基本法の航空航行法を所管し、ドローンを含むすべての航空機の定義と法的枠組みを定めている。 |
航空機には無人機(ドローン)も含まれ、おもちゃに近い体積1立方メートル以下の気球や小型ラジコン機などの一部は除外されます。
また、無人航空機の飛行には原則として運輸大臣の許可が必要になるほか、一定の条件を満たせば簡易に飛行可能となる特別告示も存在します。
▼タイ民間航空局(The Civil Aviation Authority of Thailand)
住所 | 222 Soi Vibhavadi Rangsit 28, Vibhavadi Rangsit Rd., Chatuchak, Chatuchak, Bangkok 10900 |
連絡先(総合案内) | 02-568-8800 / saraban@caat.or.th |
公式Webサイト | https://www.caat.or.th/en |
タイのオペレーター登録とドローン登録について

タイで以下の条件に該当するドローンを操作する場合は、操縦者自身(オペレーター)とドローン本体の登録が必要です。
- 機体が2kgを超える場合
- カメラなどの撮影装置が付属している場合
- 商業目的や報道など特定用途で使用する場合
- 重量にかかわらず、人や物に損害を与える可能性があると判断される場合

カメラ付きのドローンは、ほぼすべて登録対象と考えておきましょう。
オペレーター登録の概要(CAAT登録)
タイにおけるオペレーター登録は、以下の要件に従っています。
年齢制限 | 原則20歳以上(ただし2kg未満のドローンを使用する場合は18歳以上でも可) |
必要書類 | パスポートのコピー、顔写真、連絡先情報など |
所要日数 | 約15営業日(書類が不備なく提出された場合) |
登録有効期限 | 登録日から 2年間 |
登録方法 | CAAT公式サイト(https://www.caat.or.th/uav)からオンラインで申請 |
登録の流れ(オペレーターとドローン共通)

登録手続きはオンラインで完結できますが、入力内容や書類に不備があると審査が長引く可能性があります。
登録証明書はPDF形式で発行され、飛行時には印刷したものを携帯しましょう。
また、登録の有効期間は2年間となっており、期限が近づいたら再登録が必要です。

滞在先住所の記載が求められるため、タイ入国後でないと登録申請が進まない場合もあります
タイのドローン保険について

タイ国内でドローンを飛行させる際には、第三者への賠償責任保険への加入が義務となっています。
これは、万が一の事故に備えた法的な要件であり、保険未加入での飛行は違法となります。
保険の種類 | 第三者賠償責任保険(対人・対物) |
最低補償額 | 1事故あたり100万バーツ以上(約400万円相当) |
対象となる損害 | 他人の生命・身体・財産への損害 |
保険証書の提示 | 登録申請時・飛行時に提示が求められる場合あり |
保険契約書は英語またはタイ語で記載されたものが望ましく、オペレーター(操縦者)名義で契約します。
保険会社はオンラインで加入できる会社もあり、ドローン登録と並行して手続きが可能です。
また、機体の破損や盗難に備える機体保険は義務ではありませんが、必要に応じた加入も可能です。
日本の主な保険会社の海外ドローン保険プラン比較
タイのドローン規制に適合する保険会社は、主に以下の2つです。
保険会社 | プラン名/概要 | 補償額(第三者賠償) | 年間保険料(目安) | 特徴と備考 |
---|---|---|---|---|
ニッセイ (Nissay) | 個人賠償責任保険 (ドローン対応) | 最大3億円 | 約5,000〜10,000円程度 (既保険者向け) | 海外での事故も対象。 ドローン事故の補償を保険会社確認済み |
ドロサツ!! (Drosatsu) | レンタルドローン付帯保険 | 1億円 | 含むプラン料金 (例:980円特約) | 海外レンタル対応。 機体付きプランで日本発ドローンも 保険対象 |
ニッセイのプランは、すでに個人賠償保険に加入している方のオプション追加でドローン事故もカバーでき、海外での事故にも対応します 。
ドロサツ!!は国内でのレンタルドローンサービスに付帯する形ですが、海外対応特約(980円)を設定でき、持ち出し先でも対人・対物1億円の補償がされます。
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タイのレクリエーション飛行におけるカテゴリ概要
カテゴリー区分 | 使用目的 | 重量区分 | 主な条件・概要 |
---|---|---|---|
カテゴリー A | ホビー・娯楽・スポーツ | 2kg 以下 | 登録不要(ただしCAAT推奨)。 操縦者は18歳以上、保護者監督下で操作可。 |
カテゴリー B | ホビー・娯楽・スポーツ | 2kg 超〜25kg 以下 | CAAT 登録必須で操縦者は20歳以上。 反社会的勢力でない、違法薬物歴なし。 |
カテゴリー C | 商業・研究・農業など | 25kg 超 | 特別許可・個別審査・操縦者資格・運用計画書などが必要。 事前の詳細手続きが求められる。 |
上記は、いずれも遠隔操作型無人航空機(Remotely Piloted Aircraft)に該当します。
レクリエーションであっても、90m超えの飛行や人の上空、制限空域での飛行は別途許可申請が必要です。
ドローンライセンス取得に必要な講習・試験の概要(カテゴリーB以上)
受講条件 | 20歳以上、かつ以下に該当しないこと ・国家安全保障上の脅威となる人物 ・薬物や関税法違反により有罪判決を受けたことがある者 |
講習内容の例 | ・UASの基礎知識 ・安全運用とリスク管理 ・タイ航空法の基礎(Air Navigation Act B.E. 2497 他) ・飛行前チェックリストの実施方法 ・手動および自動操縦の基本操作 ・緊急時対応プラン(事故報告・制御喪失時など) |
実技訓練内容(例) | ・VLOS(目視内)飛行操作 ・離陸・着陸訓練 ・ホバリング・直線飛行・旋回 ・風や障害物への対応 |
筆記試験の形式(例) | ・多肢選択式のテスト形式 ・合格点(例:70%以上) |
ライセンスの有効期間 | 通常2年間(登録更新が必要) |
受講場所 | CAAT認定のUATO(Unmanned Aircraft Training Organization) ※一部オンライン講義可、ただし実技は対面必須 |
講習時間(目安) | 6〜8時間の座学+半日〜1日の実技 |
費用目安 | 約3,000〜6,000バーツ程度(UATOにより異なる) |

外国人も同じ条件です
レクリエーション飛行におけるドローンの飛行ルール
タイでドローン飛行を行う場合、以下のルールを厳守しなければなりません。

タイでは、レクリエーション目的のドローン飛行における高度は90mです。
また、飛行する際は、保険証書や登録証のコピー、消火器の持参が推奨されています。
外国人でもタイでドローンを飛ばせる?

外国人がタイ国内でドローンを飛行させる場合、基本的にはタイ国民と同様の条件・手続きが適用されるため、特別な制限や優遇措置はありません。
また、飛行許可が必要な場合も通常のタイ民間航空局(CAAT)への申請手順に沿って進めることになります。
違反時の罰則も同等に科されるため、事前に規制内容を十分に確認し、安全かつ合法的な運用を心がけましょう。
ドローンを持ち込む際はリチウム電池に気を付ける
日本からタイへドローンを持ち込む際は、ドローンに使われるリチウム電池の持ち込みに注意が必要です。
リチウム電池の輸送は、国際的に定められたルールに則るため、個人法人問わず厳守しなければなりません。
ワット数 (Wh) | 機内持ち込み | 受託手荷物 | 備考 |
---|---|---|---|
100Wh以下 | 可能 (制限なし) | 不可 | 予備バッテリーは1人あたり最大20個までが推奨 |
100Wh超〜160Wh以下 | 可能 (航空会社の承認が必要) | 不可 | 最大2個まで許可されることが多い (航空会社に要確認) |
160Wh超 | 原則不可 | 不可 | 危険物扱い 特別輸送扱いが必要になるケースがほとんど |
- バッテリー端子はショート防止のため絶縁処理(ビニールテープなど)を行う
- 必ず個別包装(プラスチックケースなど)に入れて持参する
- 搭乗前には各航空会社の公式サイトで最新情報を確認する
- ドローン本体に装着された状態のバッテリーも持ち込みとしてカウントされる
タイのドローン規制に違反した際の罰則
タイでは、ドローンの飛行に関する規制が比較的厳格に運用されています。
無許可での飛行や登録なしの運用は、罰金だけでなく懲役刑の対象となる場合もあり、特に空港付近や人混みでの飛行、第三者のプライバシー侵害などは重い処分を受ける可能性があります。
違反例 | 主な罰則内容 |
---|---|
無許可でドローンを飛行 | 最大1年の懲役または最大40,000バーツの罰金、またはその両方(航空法第78条) |
90メートル以上の高度で飛行 | 規定違反で最大50,000バーツの罰金(第67/20条) |
空港から9km以内での飛行 | 空港管理者の許可なしは違法、罰金・懲役の対象 |
第三者の上空やプライバシーの侵害 | 民事責任・刑事罰の対象となる可能性あり |
登録や保険なしでの飛行 | 未登録機体の飛行は禁止、罰則の対象 |

渡航前に十分な準備と確認を行い、現地法令を遵守した安全な運用を心がけましょう
まとめ
タイでドローンを飛ばすには、法律や登録制度、保険加入義務など複数のルールを理解し、遵守した飛行が必要です。
特にレクリエーション目的であっても、2kg以上の機体は登録・許可・保険が必須であり、違反すると重い罰則が科される場合もあります。
外国人も原則的にはタイ国民と同じ条件での飛行が認められており、適切な手続きと安全対策を講じることで、安心してドローン撮影を楽しむことができるでしょう。
▼参考URL
THE CIVIL AVIATION AUTHORITY OF THAILAND
CAAT UAS PORTAL
DRONE LAWS
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