はじめに
箱根といえば、温泉・富士山ビュー・芦ノ湖などが楽しめる、関東屈指の観光エリアです!
四季折々の山々や湖に加え、歴史ある神社が点在する景観は、まさにドローンで撮影したくなるロケーションです!
実際に申請してみると、大涌谷を除けば意外とスムーズに許可が取れました。
前回の【ドローン空撮】江の島絶景スポット&許可申請ガイドに引き続き、
今回も「包括申請 → 自治体・施設への電話・許可申請取得 → 飛行計画の登録」
という流れを、体験談を交えてご紹介します!!
国交省への包括申請(DIPS)手順
箱根一帯は「人口集中地区(DID)」に該当するエリアがあり、ドローン情報基盤システム(DIPS)での申請は必須です。流れは「江の島編」と同じです。
アカウント登録
DIPSにアクセスし、利用者情報を登録。(登録済みの場合はログイン)
機体情報の登録
所有するドローンのメーカー・機体番号・機種を入力。
包括申請を作成
「人口集中地区(DID)」「夜間」「目視外」など必要な項目を選択。
申請内容を送信
申請後、審査に2〜4週間ほどかかるので早めに行動。
許可証を受け取る
DIPS上で発行される「許可・承認書」を現場で提示できるように準備。
詳細はこちらに記載しています!↓
実際に電話で聞いてみた(体験記)
芦ノ湖でのドローン撮影に向けて問い合わせしてみた体験談
実際に飛ばせるかどうか不安だったので、僕はまず自治体・会社・神社に電話して確認してみました。その時のやりとりを体験談としてまとめます。
① 芦ノ湖の管轄する自治体(小田原土木センター(電話:0465-34-4141))
僕
「芦ノ湖の湖面ってドローン飛ばしていいんでしょうか?」
担当者
「芦ノ湖は県や町が管理する区域です。観光客や周辺施設、建物に十分注意していただければ問題ありません。」
→ 思っていたより柔軟な回答でちょっと安心。安全面に気をつければ個人でも飛ばせる余地があるんだな、と実感しました。
② 海賊船の運航(箱根海賊船(電話:0460-83-7722)箱根遊船(電話:0460-83-6351)
僕
「では、芦ノ湖を走っている海賊船を撮影してもいいですか?」
担当者
「海賊船を映すこと自体は問題ありません。ただし、観光客が多いので肖像権への配慮と、船に接近しすぎないようにしてください。」
→ こちらも意外とあっさりOK。ただ、撮影アングルを工夫しないと観光客が映り込みやすいので注意が必要だなと感じました。
③ 箱根神社 (箱根神社(電話:0460-83-7123))
僕
「湖畔の鳥居などをドローンで撮影しても大丈夫でしょうか?」
担当者
「境内でのドローン撮影は基本的に禁止です。ただし、湖側や遠方から鳥居が映り込む形なら特に問題ありません。」
→ 神聖な場所なのでやはり厳格。ただ、湖から見上げる鳥居のショットは許されるとわかってホッとしました。

【まとめ】箱根の規制と可能エリア
飛行禁止エリア
- 箱根神社境内・大涌谷周辺(観光地・文化財区域。箱根神社は遠方から鳥居を撮る場合は可)
- ロープウェイ直上(安全確保の観点から不可)
飛行可能エリア(条件付き)
- 芦ノ湖周辺(人が少ない時間帯に限り撮影可。観光客や周辺施設に注意)
- 遠方からの海賊船(観光客の肖像権や接近に注意すれば撮影可)
- 遠方からの箱根神社の鳥居(境内には入らず遠景撮影で可)
飛行計画の登録(DIPS)
包括申請だけでは不十分で、飛行前には必ず「飛行計画登録」が必要です。
DIPSにログイン
包括申請時のアカウントでログイン。
基本情報を入力
- 飛行日時
- 飛行エリア(地図上で範囲を指定)
- 飛行高度
- 使用する機体(事前に登録済みのものを選択)
詳細条件を入力・送信
- 飛行形態(昼間・夜間、目視内・目視外など)
- 補助者の有無
- 通信手段
※詳しくは、【ドローン空撮】江の島絶景スポット&許可申請ガイド に詳細掲載しています!!
全体の許可申請の流れ
- 国交省への包括申請(DID必須)
- 箱根町・神奈川県への確認(場所ごとに管理者が異なる)
- 飛行計画登録(毎回必須)
箱根絶景スポット空撮ガイド

すきの草原
- 秋には黄金色のすすきが風に揺れる絶景スポット。広々とした草原を俯瞰で撮ると、季節感たっぷりの映像になります。

芦ノ湖
- 湖面越しに映る山々や富士山を背景に撮影可能。朝焼けや夕暮れの時間帯は特に幻想的なショットが狙えます。
遠方からの海賊船
- 湖上を航行する海賊船を遠景で撮影。観光客や船への接近に注意しつつ、湖面と船の構図を意識すると映える映像になります。
遠方からの箱根神社の鳥居
- 湖越しに見える鳥居を遠方から撮影。境内には近づかず、鳥居をアクセントに自然や湖との構図を作ると神秘的な映像に。
撮影時に注意したこと
- 山風が強い → 風速5m以上なら中止
- 登山客・観光客の安全優先
- 電波干渉に注意(ロープウェイや観光施設付近)
箱根で空撮を楽しむコツ
- 朝の時間帯が狙い目(観光客が少ない・湖に映る富士山が非常に綺麗)
- 富士山と湖を一緒に入れる構図が映える
- NDフィルターを使って湖面反射を抑える
まとめ
箱根は「観光地の上空は原則禁止。でも周辺の展望スポットなら条件付きで可能」というエリアでした。
事前に包括申請と飛行計画登録を行い、現場では「安全第一」を徹底すれば、富士山と芦ノ湖のダイナミックな景色を空から撮影することができます。

