ブルガリア共和国のドローン規制と登録方法|オペレーター手続きや保険の必要性をわかりやすく解説

ブルガリアのドローン規制のサムネ
おしんちゃん

ブルガリアでドローンを飛ばしてみたいけど、規制とか登録ってどうなってるのかな?

とっくり

ブルガリアもEASAのルールが適用されていて、オペレーター登録やCEマーク、飛行禁止エリアなど細かい決まりがあるよ。

ブルガリアのドローン規制について
  • ブルガリアのドローン規制はEASA(欧州航空安全局)の共通ルールに基づき、オペレーター登録や機体登録、CEマークなどが適用されます。
  • 市街地や自然保護区などでは飛行制限が厳しく、違反すると罰金や機体没収などの処分を受ける可能性があります。
  • 日本人旅行者も現地での登録や資格取得、保険確認が必要であり、渡航前に準備しておくことが安全な飛行につながります。

※本記事は、2025年9月時点の情報を参考に作成しています。
※記事内では、通称のブルガリアを使用します。

ブルガリアのドローン規制について

ブルガリアの画像

 

ブルガリアのドローン規制の仕組みは、EUの枠組みに統一されているため、他のEASA加盟国と共通点が多いです。

一方でブルガリア独自の申請窓口や空域制限が存在し、自然保護区や首都ソフィア周辺の空域は申請が必要になる場合があるため、日本から観光目的で訪れる方も注意が必要です。

ドローン規制を管轄する機関

ブルガリアでドローンを飛行させる場合、EU共通の規則(EASAルール)を基本としつつ、ブルガリア民間航空局(DG CAA)が国内での運用管理を担っています。

また、空域の管理やNOTAM発行などはブルガリア航空交通管制局(BULATSA)が担当しており、オペレーターや旅行者は両機関の情報を確認が欠かせません。

 

名称住所連絡先
ブルガリア民間航空局
(DG CAA
1 Brussels Blvd., Sofia 1540, Bulgaria電話:+359 2 / 937-1047
メール:caa@caa.bg / SAFABG@caa.bg
ブルガリア航空交通管制局
(BULATSA)
1 Brussels Blvd., Sofia 1540, Bulgaria電話: +359 700 10 543
メール:atsainfo@bulatsa.com

適用される主な法令

  • 規則 (EU) 2019/947:無人航空機の運用に関する基本ルール
  • 規則 (EU) 2019/945:ドローンの製造・CEマークに関する基準
  • 政令 №19/2012:民間・軍事の統合空域管理に関する規則
  • 指令 №24/2013:空域管理セル(AMC)の運用指針

 

とっくり

上記の法令により、ブルガリア国内での飛行はEU加盟国の共通ルールに準じながら、空域利用の細部は国内の追加規定によって調整されています

ブルガリアのオペレーター登録とドローン登録

ドローンを操作する手元の画像

 

ブルガリアでは、EU規則により「オペレーター登録」と「ドローン登録」が制度化されています。

日本から観光で訪れる人にとっても避けて通れない手続きであるため、登録を怠ると罰則の対象となります。

オペレーター登録の概要

オペレーター登録は、EU域内で一度取得すれば全加盟国で有効です。

ただし、日本からの旅行者は初めて訪れる国で登録を行う必要があるため、ブルガリアを最初の飛行国とする場合は現地登録が求められます。

登録番号は本人が保有する全機体に表示する必要があり、第三者への貸与は禁止されています。

 

登録対象ドローンを所有・運用するすべての個人・法人(玩具扱いは除外)
登録条件居住国がブルガリアの場合に必須。外国人はブルガリアで飛行する場合、現地での登録が必要
費用無料
有効期間登録後は原則として継続有効(情報変更時は更新が必要)
登録方法drones.caa.bg からオンライン申請
表示義務付与されたオペレーター番号をすべての機体に貼付

オペレーター登録の流れ

ブルガリアのオペレーター登録の流れの画像

 

とっくり

登録番号はEU全域で有効なので、ブルガリア以外の国へ旅行を続ける場合にもそのまま使用できます

ドローン登録の概要

ドローン登録は機体ごとに必要で、特にカメラ付きの小型機体は重量が軽くても登録対象になる点に注意が必要です。

また、所有者が変わった場合、旧オーナーの登録は自動で無効にならないため、新オーナーが必ず再登録を行う必要があります。

 

登録対象250g以上のドローン、または250g未満でもカメラやセンサーを搭載する機体
費用無料
有効期間所有権が変わるまで有効(譲渡時は再登録が必要)
登録方法drones.caa.bg からオンライン申請
表示義務登録IDを各機体にラベルとして貼付

ドローン登録の流れ

ブルガリアのドローン登録の流れの画像

 

とっくり

複数の機体を所有する場合は、それぞれに登録IDを貼付する必要があります

CEマークとドローン識別ラベル

EASAラベルとCEマークの画像

ブルガリアを含むEU加盟国では、ドローン利用に関してCEマークに関する厳格なルールが適用されています。

CEマークとは、EUの安全・品質基準を満たしていることを示す統一認証で、C0〜C6のクラス分類によって機体の性能や運用条件が定められています。

  • CEマークの義務化:EU規則(EU)2019/945に基づき、C0〜C6クラスのCEマークを取得していない機体は、2024年以降は原則飛行できません。
  • 登録番号ラベルの貼付:オペレーター登録時に付与される番号を機体に表示する必要があり、旧式の独自ラベルや国内番号は無効です。
  • 旅行者への適用:観光目的での短期滞在であっても、日本人旅行者はCEマークと登録番号ラベルの両方を満たした機体を使用しなければなりません。

 

とっくり

旅行者も例外ではなく、日本からの持ち込み時にも遵守が求められます

ブルガリアではドローン保険加入は義務か?

ドローンの画像

 

ブルガリアでは、レクリエーション目的の飛行において保険加入が法的に義務化されているわけではありません

ただし、保険未加入のままでは高額の賠償リスクを負う可能性があるため、ブルガリア民間航空局(DG CAA)も保険加入を強く推奨しています。

特に重量が250gを超える機体や市街地周辺での飛行では、リスクを考慮すると加入が実質的な安全策と言えます。

 

とっくり

日本から訪れる方も、国内で契約した賠償責任保険がEU域内で適用されるかの事前確認が望ましいでしょう

ブルガリアのドローン規制に適合しうる日本の保険会社

日本のいくつかの保険会社では、海外利用も可能なドローン保険を用意しています。

 

企業名最大補償金額特徴
東京海上日動 ドローン保険最大10億円個人・法人いずれも加入可能。
海外利用にも対応。
損害保険ジャパン ドローン保険最大5億円機体損害・対人対物賠償をカバー。
海外契約オプションあり。
DJI公認 AEROENTRY保険最大10億円DJIユーザー向け特化。
購入特典で初年度無料プランあり。
とっくり

日本から渡航する場合、国内で契約した保険がEU域内でも適用できるかの確認が重要です

ブルガリアにおけるレクリエーション飛行の概要

ドローンを楽しむ男性の画像

 

ブルガリアでのレクリエーション目的のドローン飛行は、EU規則(EU 2019/947)に基づき「オープンカテゴリー」に分類されます。

操縦者は機体の重量や飛行環境に応じて、A1・A2・A3いずれかの条件に従う必要があります。

 

サブカテゴリー対象ドローン主な条件飛行制限
A1C0・C1ドローン(〜900g)、
250g未満のレガシードローン
A1/A3理論試験に合格無関係者上空での飛行は最小限
A2C2ドローン(900g〜3.99kg)A1/A3試験+A2技能証明水平距離30m以上(低速なら5m)
A3C0〜C4、レガシードローン(〜25kg)A1/A3理論試験に合格人や住宅・商業地から150m以上

A1は比較的自由度が高い一方、A2・A3は距離要件が厳しく、市街地や人の多いエリアでは飛行が難しくなります。

観光客の場合、軽量機体(250g未満)を活用すれば規制の影響を受けにくく、安全かつ柔軟に空撮を楽しめます。

レクリエーション飛行のライセンスや試験について

ブルガリアでレクリエーション目的のドローンを飛ばす場合、EU共通の資格制度に基づきライセンスや試験が求められます。

操縦者は飛行するカテゴリーに応じてオンライン試験や追加技能証明を取得しなければならず、観光客を含むすべての操縦者に適用されます。

 

ライセンス種類最低年齢試験内容費用有効範囲
A1/A3 理論証明16歳以上オンライン理論試験(安全知識・規則)無料〜数十ユーロ(国により異なる)EU/EASA加盟国すべて
A2 技能証明A1/A3試験合格後に追加理論試験+自己訓練約30〜100ユーロ市街地や住宅地周辺も飛行可能

A1/A3理論証明はすべての基本資格となり、重量250g以上のドローンを飛ばす際には必須です。

さらに900gを超えるC2クラス機体を市街地で飛ばしたい場合は、A2技能証明が必要になります。

 

とっくり

日本人旅行者でも条件を満たせば取得可能であり、EU加盟国で取得した資格はブルガリアでも有効です

ブルガリアのレクリエーション飛行における禁止行為

ドローンの画像

 

ブルガリアではEU共通ルールに従いつつ、国内の安全指針に基づきドローン飛行の禁止行為が定められています。

 

禁止行為内容
高度制限違反120mを超える飛行は禁止
目視外飛行FPV操作は観察者を伴わない限り不可
空港・軍事施設周辺空港から5km以内、軍事基地から8km以内での飛行禁止
人口密集地無関係者や人混みの上空飛行は禁止
緊急活動現場警察・消防・救急現場から1000m以内での飛行禁止
夜間・視界不良特別許可がない場合、夜間や濃霧などでの飛行禁止
危険物搭載危険物や落下の恐れがある物品を搭載しての飛行禁止
自然保護区保護区や国立公園の多くで飛行制限あり、事前許可が必要

上記の禁止事項はEU全域で共通するルールが多いですが、首都ソフィア周辺や自然保護区での飛行が厳しく制限されています。

 

とっくり

旅行者も例外ではなく、許可なしでの飛行は違反扱いとなるため、事前に空域情報(NOTAMや地理的ゾーン)の確認が推奨されます

ブルガリアのドローン規制に違反した際の罰則

ドローン規制に違反する画像

 

ブルガリアでは、ドローン規制の違反に対してEU共通の枠組みに準じた処分が適用されます。

詳細な金額や刑罰規定は国ごとに異なりますが、他のEASA加盟国と同様に行政罰(罰金)を中心に、重大違反では刑事責任を問われる仕組みが採用されています。

以下は、ブルガリアでも想定される代表的な違反と罰則例です。

 

違反例想定される罰則
オペレーター登録を行わずに飛行数百〜数千レフ(BGN)の罰金、再登録の命令
空港・軍事施設周辺での飛行高額罰金、場合によっては機体没収や刑事訴追
人混みや住宅地上空での飛行数千レフ規模の罰金、安全講習の受講命令
保険未加入での飛行(事故発生時)民事責任として全額自己負担、加えて行政罰が科される可能性
※1,000レフ=約9万円(2025年9月時点)
とっくり

ブルガリアでは、国独自の罰則は公表されていませんが、周辺のEU諸国と同等レベルの罰金・行政処分が科されると考えられます

日本人がブルガリアでドローンを飛ばす際の条件と注意点

条件と注意点を示す画像

 日本人旅行者もブルガリアでドローンを飛ばすことは可能ですが、EU共通の手続きを経る必要があります。

日本国内での資格や保険は通用しないため、現地ルールに合わせた準備が欠かせません。

登録に必要な情報と手続き(ブルガリア国民と同一)

  • 1, DG CAAポータル drones.caa.bg でオンライン登録
  •          ↓

  • 2, パスポートなど本人確認書類を提出
  •          ↓

  • 3, 現地滞在先住所・メールアドレスを入力
  •          ↓

  • 4, 機体の製造番号・重量・カメラ/センサーの有無を記録
  •          ↓

  • 5, 発行されたオペレーター番号・機体登録番号を機体に貼付
  •          ↓

  • 6, 賠償責任保険(海外利用対応プラン)の証明を添付(推奨)

登録の条件や流れはブルガリア国民と同一であり、外国人だからといって特別な追加審査があるわけではありません。

ただし、滞在先住所の入力や保険の適用範囲の確認は旅行者側の準備が求められます。

日本人旅行者が特に注意すべき点

ブルガリアでの飛行は、基本的にEU共通ルールに沿っているため、他のEU加盟国での経験がある旅行者にとっては理解しやすい制度です。

ただし、ブルガリア特有の要素として自然保護区や市街地周辺での制限が比較的厳格に適用されやすい点が挙げられます。

 

注意点内容
資格取得A1/A3理論試験は英語で受験可能。出発前に合格しておくと現地でスムーズ
保険確認日本国内の保険はEU域内で無効の場合あり。海外利用対応プランに加入が望ましい
持ち込み制限リチウムイオン電池は手荷物必須。100Wh超は航空会社の許可が必要
自然保護区規制国立公園や自然保護区は飛行制限あり。追加許可を要する場合が多い
都市部での飛行ソフィアやプラブディフの市街地は原則A2資格が必要。無許可飛行は違反
空域確認BULATSAの空域情報(NOTAMや予約空域)を飛行前に確認必須
とっくり

空域情報の事前チェックを徹底しておくと安心です。

まとめ

ブルガリアのドローン規制はEU共通ルールを基盤とし、オペレーター登録や機体登録、資格取得などが旅行者にも適用されます。

また、市街地や自然保護区では厳しい制限が存在する点も注意が必要です。

日本人旅行者も事前にオンライン登録や試験を済ませておくことで、安全かつ安心して空撮を楽しめるでしょう。


▼参考URL(一次情報・公的機関)


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