ドローンを安全かつ合法的に空へ飛ばすために、航空法のルールは必須の知識ですが、電波法についても知っておかなければなりません。
ドローンは電波で操縦や映像伝送を行いますが、電波利用のルールを定めているのが電波法です。
今回は、特に重要となるドローンの技適マークとは何か、なぜ必要で、どんなリスク(罰則)があるのかを、丁寧に解説します。
※本記事は、2025年11月時点の情報を参考に作成しています。
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ドローンと電波法の切っても切れない関係

無人航空機、通称ドローンは、現在、空撮、測量、インフラ点検、さらには物流といった幅広い分野で活躍しています。
しかし、ドローンを日本国内で安全かつ合法的に運用するためには、単に飛行ルール(航空法)を守るだけでなく、電波法の理解が不可欠です。
ドローンが電波を利用する主な目的は以下の通りです。
- 機体操縦のため:地上にある操縦装置(送信機やプロポ)から電波を受信し、機体を制御します。
- データ伝送のため:機体に搭載されたカメラが撮影した映像や各種データを、電波に乗せて地上のモニターやスマートフォンへ送信しています。
上記の電波を使用する機器すべてが、日本の電波法による規制の対象なのです。
電波は、多くの人が共有して利用する非常に限られた資源(有限希少な資源)であるため、国は以下の目的で技術基準を定めています。
- 効率的な利用:限られた資源を効率的に使うため。
- 通信の保護:お互いの通信に妨害を与えず、他者の通信に悪影響を与えないようにするため。
電波法に適合しない無線設備の日本国内での使用は、社会生活に混乱をきたすリスクがあるため、厳しく禁止されています
技適マークとは何か?定義と役割

電波法では、原則として、電波を発射する「無線局を開設する者は、総務大臣の免許や登録を受けなければならない」と定められています。
しかし、ドローンの制御などに広く用いられる一部の小電力の無線局については、特別に免許や登録が免除されています。
ただし、「電波法令で定める技術基準に適合している」ことが証明された無線機に限られ、技術基準への適合性を証明するものが、通称「技適マーク」と呼ばれるものです。
技適マークが付いている無線機は、総務省による面倒な手続きが大幅に簡略化され、免許が不要な無線局として使用できます
技適マークの有無がドローン運用に与える決定的な影響
技適マークがないドローンを使用した場合は「技術基準に適合している証明がない無線機」を運用していることになります。
この場合、原則として無線局の免許が必要となり、免許を持たずに使用すれば、電波法違反に問われる可能性があります。
| 技適マークがある無線機 | 技適マークがない無線機 | |
|---|---|---|
| 技術基準への適合性 | 証明済み | 未証明または外国基準 |
| 運用に必要な手続き | 特定の小電力無線局は免許・登録不要 | 原則として無線局の免許が必要 |
| 国内での合法性 | 合法的に使用可能 | 電波法違反となる可能性が高い |
私たちが通常購入するドローン、特にDJIなどの大手メーカーの製品やトイドローンの多くは技適マークを取得しています
ドローンの周波数帯と資格・免許の有無

ドローンに使われる電波の周波数帯や送信出力によって、無線局の免許や操縦者の資格が必要かどうかが変わってきます。
現在、市販されている多くのドローンは、以下の周波数帯と条件で運用されており、無線局の免許や操縦者の資格は不要とされています。
| 周波数帯 | 最大送信出力 | 無線従事者資格 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2.4GHz帯 (小電力データ通信システム) | 10mW/MHz以下 | 不要 | Wi-Fiなどと同じ帯域で 幅広く使用されるシステムです。 |
| 920MHz帯 | 20mW | 不要 | 操縦用として利用されることがあります。 |
| 73MHz帯等 (微弱無線局) | 微弱 | 不要 | 500mの距離で 電界強度が200µV/m以下と定められています。 |
上記の周波数帯であれば、技術基準適合証明などを受けた技適マークが付いていれば、免許なしで使用できます
資格・免許が必要な無線局のケース
一方で、より長距離・高画質な伝送、または高い出力が必要とされる業務用途などでは、総務大臣の免許・登録と、ドローン操縦者に相当の無線従事者資格が必要になります。

知らないと罰則の対象に!技適マークがないドローンの危険性
電波法に違反する多くのケースは、技適マークのない無線機の日本国内での使用です。
海外では、日本とは異なる電波のルール(規格)に基づいて製造されたドローンが多く流通しています。
例えば、海外で広く使われるFRS(Family Radio Service)やGMRS(General Mobile Radio Service)は、米国の規格に基づき製造された無線機であり、日本国内での使用は電波法違反となります。
海外からの輸入品や並行輸入品、あるいは中古品を購入する際は、技適マークの有無を厳重に確認する必要があります
電波法に違反した場合に科せられる罰則
技適マークのない無線機を運用するなど、電波法に違反した場合、知らなかったでは済まされない重い罰則が科せられます。
| 違反行為 | 罰則 |
|---|---|
| 通常の電波法違反 | 1年以下の懲役または100万円以下の罰金 |
| 公共性の高い無線局に妨害を与えた場合 | 5年以下の懲役または250万円以下の罰金 |
たとえ故意ではなかったにせよ、罰則が科せられます
意図せず違法となるケース(送信機の改造、携帯電話などの搭載)
通常、メーカーの正規品を使用している限りは問題ありませんが、以下のような行為は意図せず電波法違反を引き起こす可能性があります。
- 送信機の改造
-送信機(プロポ)を改造して出力を強化するなどの行為は、無線局の免許が必要となる場合があります。
-技適マークが付いている無線機であっても、改造を行うと技術基準適合証明の効力が失われるため、適合マークが無効となります。 - 携帯電話などの搭載
-ドローンに携帯電話やスマートフォンを搭載して飛行させることは、原則として電波法違反となります。
-携帯電話などの移動通信システムが地上での利用を前提に設計されているため、上空での利用は通信品質の安定性や地上の利用への影響が懸念されるためです。
なお、携帯電話などの搭載は、実用化試験局の免許を受けるなど、一定の条件を満たせば利用できる制度が整備されています
ドローン購入前に必ず確認したい技適マークの見分け方
機体や送信機(プロポ)の表示確認
技適マークは、無線機の型式名や製造者が記載された銘板の中に表示されているのが一般的です。
ドローンにおいては、送信機(プロポ)の裏側などや、機体本体に技適マークが記載されているかを確認しましょう。
カメラ付きの機体は映像を電波に乗せて送信するため、機体側にも技適マークが必要です
ECサイトなどにおける購入時のキーワードと注意点
海外の製品をオンラインで購入する場合など、実物を確認できない際には、販売ページに以下のキーワードがあるかが、技適マークの有無を判断する一つの目安となります。
- 国内認証済み
- 国内電波認証済
ただし、上記の表記があっても、高出力で運用する場合や、FPVに5.8GHz帯のアマチュア無線を使用する場合は、別途無線従事者資格や免許が必要になることがあるため、詳細な仕様を確認するようにしてください。
技適マークがない場合の合法的な対処法
技適マークがないドローンを所持している場合は、そのまま使用すると電波法違反となる可能性が高いため、以下の対応を検討しなければなりません。
- 日本国内では使用しない。
- 総務大臣へ無線局の免許を申請し、取得する。
特にアマチュア無線機は、技適マークがなくても系統図などを添付して免許申請を行い、電波法令の基準に適合すると認められれば免許を受けられる場合があります。
ただし、免許取得前に運用すると処罰の対象になるため、注意が必要です
ドローンの技適マークに関するQ&A

Q1. 技適マークは途中でデザインが変わっているのですか?
A. はい、技適マークは過去にデザインが変更されています。
現在、主に使用されているデザインは、平成7年4月以降に導入されたものですが、導入以前の旧タイプの技適マーク(昭和62年10月以降)も有効です。
ただし、平成17年12月にスプリアス規定(不要な電波の強度の許容値)が変更されているため、導入以前に取得した機器は、特定の条件を除き使用が制限される可能性があります。
心配な場合は総務省の検索システムでの確認が推奨されます
Q2. 技適マークの他に「Tマーク」を見ましたが何ですか?
A. 端末機器の技術基準適合認定のマークです。
Tに続く番号が付されており、固定電話の電話機など、電気通信回線に接続するための基準に適合したものに付けられています。
電波法に基づく技適マークはRに続く番号です。
スマートフォンなど、電波を使用しつつ電気通信回線に接続する機器には、TとRの両方の番号が付与されています
Q3. FRSやGMRSといった外国規格の無線機を日本で使うのは合法ですか?
A. いいえ、FRS(Family Radio Service)やGMRS(General Mobile Radio Service)の使用は電波法違反になります。
上記の無線機は、米国で定められた基準により作られており、専ら米国内での使用を目的として販売されています。
技適マークが付いていないため、日本国内で使用すると放送局や消防無線、防災行政無線といった重要な無線に妨害を与える恐れがあります。
日本国外のドローンの購入や使用は避けてください
ドローンの安全な利活用の第一歩は技適マークの理解から
ドローンを安全かつ合法的に運用するためには、航空法による飛行ルールだけでなく、電波法に基づく技適マークの理解と確認が必須となります。
特に、海外製のドローンや並行輸入品の安なに使用は、知らず知らずのうちに電波法に違反し、重い罰則を受けるリスクを伴います。
使用するドローンや送信機に技適マークが付いているか、そして使用する周波数帯が自分の運用目的に合っているか(免許が必要な周波数帯ではないか)を常に意識しましょう。
- 技適マークは、ドローンに搭載されている無線設備が日本の電波法の技術基準に適合していることを示す証明です。
- 技適マークが付いている特定の小電力無線局(2.4GHz帯の操縦用など)は、無線局の免許や資格なしで合法的に使用できます。
- 技適マークのない海外製品や並行輸入品を日本国内で使うと、電波法違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
- 業務用で高出力の映像伝送システム(5.7GHz帯など)を使う場合、技適マークがあっても第三級陸上特殊無線技士などの無線従事者資格と無線局の免許が必要です。
- 飛行前に、機体と送信機の両方に技適マークの表示があるか、また送信機の改造や携帯電話の搭載など、意図しない電波法違反となる行為をしていないかの確認が重要です。
▼参考URL
- 総務省「ドローン等に用いられる無線設備について」
- 総務省「技適マークのQ&A」
- 国土交通省「ドローンの飛行ルール」
- 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」
- 国土交通省「ドローンで使用されている主な通信システム」
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